Ge4/4Ⅱをスロットレスモーターにします。
KATOの「スロットレスモーターユニットTypeA」適合製品リストでは、「対応できない」と書かれていたRhBのアレグラ、Ge4/4Ⅲをスロットレスモーター化してきました。
KATOから発売されているで残るRhBの動力車は、Ge4/4Ⅱのみです。
今回は、そのGe4/4Ⅱをスロットレスモーター化します。
対象車両は、627番;ラングィース橋が描かれたクール-アローザ開通100周年記念塗装車です。とても気に入っている車両です。
NOCH 向けの商品ですがKATOの通販でも売っていました。
分解しました。
ボディとダイキャストが外れにくいほかは問題なく分解できました。
ダイキャスト部を分解してモーターを出しました。
びっくり!ウォームギアとフライホイールが一体になっている。
さらにウォームギア先端に軸穴がない!
これでは、ギアプーラーが使えません。
プラスティックの台座は、抜き方向に指で押してやると簡単に外れました。
でもダイキャスト部に接続する足が細いので折らないように注意が必要です。
ウォームギア・フライホイールは、真鍮の丸棒から切削で造られています。
すばらしい出来栄え。ここまで分解しないと見えないのが残念なくらい。
このまま飾っておきたいです。
と思いましたが一体物でした。
全長57.1mm(このノギスは少し過大表示)
重量12.27g
さて、どうしてウォームギアを抜こうか?
1、ウォームギアに傷をつけないように布を巻いてペンチで引っ張る。
2、フラットバーを削って小さなバールを作り、モーターとウォームギアの間に突っ込んでこじる。
引っ張って抜けるか?まっすぐに抜けるか?どちらも野蛮ですね。
そこで、考えました。
万力を使います。
万力の圧縮する力を押出す力に変換し、
モーターとウォームギアのすきまを広げる方向に押出します。
名づけて「プッシュ式ギアプーラー」
万力にプッシュ式ギアプーラーをセットし、
モーターとウォームギアのすきま2mmの間に厚み1mmのアングルを背中合わせに入れました。
左右のプーラーはぶつからないように90度の角度を持って組み付けます。
万力の力は、ボルトに伝わります。
ボルトはアングルに伝わります。
右のボルトはアングルを介してモーターを押します。
左のボルトはアングルを介して右のウォームギアを押します。
モーターとウォームギアのすきまが広がってウォームギアが外れます。
万力のハンドルを60°ほどまわすとポロリと外れました。
少し力を入れたところ。
アングルの間にすきまが出来ています。
また、左のウォームギアを押しているアングルが変形しています。
ペンチで引っ張ったら、この力が必要になります。
モーター、ウォームギア・フライホイール、プッシュ式ギアプーラー、万力さん。
つづく